今回から2回に分けて、起業時に役立つ国や東京都などが支援する公的な助成金・補助金制度をご案内します。
起業するにあたって、開業資金は平均して約1,000万円かかるといわれています。なかでも500万円以内で起業する人が一番多く、最近では250万円以内で起業する人も増加傾向にあるそうです。事業が軌道に乗るまでの期間、持続可能な状態にするには資金は潤沢にあった方がもちろん安心ですが、開業時の資金に少々不安があるという方も多いのが現状です。
そんな方にとって大変役立つのが、国や都道府県の助成金・補助金制度です。一定の条件を満たせば受けられるものや、審査が必要なものがありますが、助成金・補助金は基本的に開業後に支給されることがほとんどのため、事前にある程度まとまった資金を用意しておくことはとても重要です。
今回のpart1では、東京都中小企業振興公社が行っている助成事業の中で、開業時に活用可能な助成金の2種類をご案内したいとおもいます。
【 創業助成金 】
「創業助成金」は、最長2年間にわたって人件費や事務所賃借料等事業にかかる経費の一部を助成する制度です。助成対象期間終了後も継続的に支援を受けられ、きめ細かくサポートしてくれるのが魅力です。一定の要件を満たせば助成を受けられます。
申請受付期間: 第1回は終了(第2回は未定ですが、前年度の例からおそらく10月前後であると思われます)
対象者: 都内で創業を予定されている方または創業後5年未満の中小企業者等のうち、一定の要件(※)を満たす方 ※「TOKYO創業ステーションの事業計画書策定支援修了者」「東京都制度融資(創業)利用者」「都内の公的創業支援施設入居者」等
助成対象期間: 交付決定日から6か月以上2年以下
助成限度額: 上限額300万円 下限額100万円
助成率: 助成対象と認められる経費の2/3以内
助成対象経費: 賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費
URL: https://www.tokyo-sogyo-net.metro.tokyo.lg.jp/finance/sogyo_josei.html
【 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業 】
都内の商店街で開業する方を対象に、家賃2年分を含む最大730万円の支援が受けられる助成金です。地域コミュニティの場として商店街に活気をもたらしてくれる、意欲的な女性や若手男性を募集しています。助成期間中から助成期間終了後も、店舗の魅力アップや経営面のアドバイスなど専門家からのきめ細やかなサポートを無料で受けられるのが特徴です。忙しい方には電子申請も可能ですよ。
申請書類提出期間: 第2回 6月26日(月)~令和5年7月14日(金)・第3回 9月25日(月)~10月13日(金)
対象者: 「女性」もしくは「年度末時点で39歳以下の男性」・都内商店街で開業予定の個人(創業予定者もしくは個人事業主)・独創的な事業プランを考え、主体的に商店街活性化に取り組む意欲のある方
助成対象期間: 交付決定日から開業日の翌々月末(最長1年間) ※店舗賃借料は交付決定日から2年間
助成限度額: 最大730万円
助成率: [事業所整備費][店舗賃借料]助成対象と認められる経費の3/4以内・[実務研修受講費]助成対象と認められる経費の2/3以内
URL: https://wakajo-shotengai.com/
[お問い合わせ] 東京都中小企業振興公社 事業戦略部 創業支援課 創業助成係
所在地: 〒100-0005 東京都千代田区丸の内二丁目1番1号 明治安田生命ビル低層棟2階
電話番号: 03-5220-1142
アクセス: JR東京駅 丸の内南口より徒歩5分/JR有楽町駅 国際フォーラム口より徒歩5分/東京メトロ千代田線二重橋前駅3番出口直結
次回は、経済産業省が支援する「ものづくり補助金」や「IT導入補助金」など、いくつかの補助金制度をご案内する予定です。