スマートオフィス、最近では耳にすることも多くなりましたね。
東京などの大都市ではIoTを取り入れたオフィスが増えてきているようです。当レンタルオフィスでも、ICカードによる入退室管理、Akerun社のスマートロックなどを導入しておりますが、海外のスマートオフィスはさらに進んでいる例がたくさんあるようです。

今日は世界の最先端スマートオフィスとはどのようなものか、いくつかご紹介しましょう。

『The Edge (アムステルダム/オランダ)』
 「The Edge」はオランダ、アムステルダムのコンサルティングファーム、Deloitteが運営するスマートビルディングです。ソーラーパネルを稼働させ、雨水を回収し、トイレの洗浄やガーデンの撒水に利用したりと環境に配慮しており、サステナビリティ(*)の評価基準「BREEAM」で史上最高の98.4%のスコア評価を獲得しました。個々の従業員はアプリでスケジュールを管理されており、通勤車を駐車場内の空きのスペースまで誘導してくれたり、ワークスペースでは各従業員の好みの照度や温度を把握し微調整してくれたうえ、コーヒーの好みの淹れ方までも記憶しているそうです。こんな快適な空間なら仕事もはかどりそうですね。
(*…企業が環境・社会・経済に与える影響を考慮しながら持続可能な企業戦略を立てていく取組み)

『Watson IoT Headquarters (ミュンヘン/ドイツ)』
 ドイツ・ミュンヘンにある、IBMが開発した「Watson」というコグニティブコンピューティングシステム、及びIoTの最先端の本部です。「Watson」で各テナントのニーズに合わせて絶えず環境を学習し、改善。スペースに座っている人物まで把握し、その好みに応じて照明や温度調整をおこなうそうです。専門家の会議やハッカソン(ソフトウェア開発に関するイベントの一種)、ブートキャンプの主催、大学やコミュニティイベントなどにも場所を提供しているらしく、開放的な環境のようですね。

『Intel SRR3(バンガロール/インド)』
 インド・バンガロールにあるSRR3は、Intelが建設したR&D(科学研究や技術開発などを行う企業の業務またはその組織)のスマートビルディングです。「One Storey High Technology」と呼ばれる建設技術で造られた最初のビルで、従来比で最大60%まで建設時間を削減し、建築物の環境評価基準「LEED」で最高のプラチナム認証を受けたそうです。
建物内に設置された約9,000ものセンサーで、室内温度や照度、エネルギー消費量、従業員の占有率まで、リアルタイムで監視。そのデータをもとに、空調設備から換気システムまで自動的にコントロールされた快適な環境のもと、従業員の労働生産性がアップさせています。
サステナビリティへの様々な取り組みも行われており、再生可能エネルギーはビル全体の電力需要40%にも及び、CO2の排出量を37%カットするのに成功したそうです。

 次回も引き続き海外の最先端スマートオフィスを取り上げてみたいと思います。