今回は地方の遊休地の再生事例のうち、コンテナを活用した事例をご案内したいと思います。

遊休地のコンテナ利用は、長期的な用途が定まらないときの活用法としては最適です。大がかりな建築も必要なく、移動も撤去も比較的容易なことから、採用する自治体や団体などが増えています。

今回のpart2では遊休地のコンテナ利用の事例を2件、次回のpart3で同じくコンテナ利用の事例を2件続けてご案内したいと思います。
 

●山口県宇部市【 多世代交流スペース 】
 
山口県宇部市中心地、シャッター通りとなった商店街で、行政によりアーケードや周辺建物の除去が行われましたが、その後の景気の低迷により空き地の活用が進まずにいました。そこで行政が間に入り、多世代交流スペースとして活用する事業に取り組むことに。広場を整備し、施設整備に移動が可能で施工が早いコンテナハウスを設置しました。
その後は民間のまちづくり会社に運営を託し、クラウドファンディングによりカフェを誘致するなど、民間の活力を引き入れたことで、商店街も活性化され賑わいの創出に成功しています。
このスペースは暫定的な利用のため、遊休地の環境改善や地区のポテンシャルを向上させることによって、将来的には新たな土地の利用や活用の需要を高めることを目的としています。
 
『山口県宇部市・コンテナを使ったまちなかの空き地活用策による子育て・創業支援の拠点づくり』 
URL: https://www.chisou.go.jp/sousei/case/chihou_sousei/91_ube.pdf 
 
 
●佐賀県佐賀市【 わいわい‼コンテナ2 】
 
佐賀市では民間の遊休地を借り上げ、街なかに賑わいを取り戻すための社会実験として「わいわい!!コンテナ」プロジェクトを行ってきました。第一期「わいわい‼コンテナ1」を経て場所を移転し、現在は「わいわい‼コンテナ2」として稼働しています。

雑誌や絵本、マンガが自由に閲覧できる「読書コンテナ」や、子供たちからお年寄りまでが集える「交流コンテナ」、市民・コミュニティ等のアイデアを活かしたチャレンジショップの出店やギャラリーなど様々な使い方ができる「チャレンジコンテナ」を展開。
このような市民の活動拠点をつくることで、市街地に回遊性を生み出し、最終的には近隣商業の再生につなげる狙いがありますが、実際に「わいわい!!コンテナ2」に面した通り沿いに新たな店舗やシェアオフィスなどが相次いで出店しており、街の活性化に貢献しています。

URL: https://www.waiwai-saga.jp/

 次回のpart3でも遊休地のコンテナ利用の事例を取り上げる予定です。遊休地のコンテナ活用を事業化した企業も含め、コンテナをおしゃれに活用した事例をご案内します!